1〜3歳の算数あそび14選:毎日の暮らしでできるアイデア
1〜3歳の算数あそびは、ふだんの生活の中の小さなひとときで十分です。クラッカーをお皿に数え入れる、「もっと」「ないない」と言う、コップを大きさ順に重ねる、おもちゃを箱に数えて戻す、など。1つずつさわりながら数を言い、最後にもう一度「積み木3こ」と言ってみましょう。ときどき数分やるだけで、始めには十分です。
今日は、お子さんがもう慣れている物を1つ選んでみましょう。おやつのクラッカー、お風呂のあひる、お片づけの積み木。1つずつさわりながら一緒に声に出して数え、最後にもう一度全部の数を言います。「いち、に、さん。あひる3羽!」これで、1〜3歳の算数あそびは完成です。1分もかかりません。
下の14個のあそびは、3つの年齢に分けてあります。年齢はあくまで目安で、テストではありません。この年ごろの子は、それぞれのペースと順番でぐんぐん変わります。お子さんが喜ぶものから始めて、「やらせている」と感じたら飛ばして大丈夫です。3歳に近づいたら、幼児の算数あそび(2〜5歳)が続きとして使えます。
1〜3歳の算数って、どんなもの?
1〜3歳の算数は、コップに入れて出すこと、「もっと」とお願いすること、車を一列に並べること、年を聞かれて指を2本立てることです。量(もっと、ないない、たくさん)、数の言葉、大きさ(大きい、もっと大きい、いちばん大きい)、仲間分け(赤い積み木だけ集めるなど)も含まれます。形や場所(中、上、下、丸い、ぴったり)や、パチパチ、ドンドン、パチパチ、ドンドンのような簡単なパターンも算数です。
数を唱えることと、「いくつ」がわかることは、別の力です。よく知られた研究では、2〜3歳の子が物や動きや音を数えました。そのあと「いくつ?」と聞かれたとき、最後に言った数で答えられたのは、たいてい年上の子だけでした。平均年齢は3歳半ほどです。
数の言葉が混ざるのも、同じ成長の道すじの一部です。2歳のお子さんが「1、2、5、10」と数えても、おかしなことではありません。意味がわかる前に、まず歌を覚えているところなのです。
なぜ、1〜3歳の子と数の話をするの?
話しかけること自体が大切なようです。ある研究チームが44人の子どもを追いかけたところ、14か月から30か月のあいだに、親が使う「数の話」の量にはかなりの差がありました。数の話が多いほど、4歳に近い46か月の時点で、数の言葉の意味をよくわかっていました。家庭の背景の違いを考慮しても、同じ結果でした。
同じグループのその後の研究では、どんな話がいちばん効くかを調べました。それは、子どもが実際に見ている物の集まりを、数えたり名前をつけたりする話でした。4〜10この集まりの話のほうが、それより小さな集まりの話よりも、強く関係していました。ついでに「2つね」と言うより、「見て、りんご4こ。1、2、3、4」のほうが大切だったのです。
これらの研究が示すのは関係であって、話しかけるだけで差が生まれると証明したものではありません。それでも、やることは簡単で楽しいことです。本物の物を、少しずつ数えて、最後に全部の数を言いましょう。
12〜18か月のための算数あそび
この年齢では、子どもが手を使って算数をして、親が言葉を添えます。
1. もっと、ないない
おやつの時間、1歳から。ひと口分ずつ渡します。食べ終わったら「ないない!」と言い、「もっと」を表すしぐさや言葉を待ちます。1つ渡して、「もう1つね」と言いましょう。
2. 入れて、出して
お風呂の時間、または床に置いた乾燥パスタのボウルで、1歳から。大きさの違うコップを2つ出して、片方からもう片方へ注がせます。起きたことに名前をつけます。「いっぱい」「からっぽ」「大きいコップのほうがたくさん入るね」。はかることの最初の一歩になるかもしれません。
3. 箱の中へ、箱の外へ
いつでも、1歳から。靴の空き箱と、ボールや積み木をいくつか用意します。1つずつ落としながら、小さな声で数えます。「1つ入った、2つ入った」。箱をひっくり返して出したら、もう一度はじめから。
4. 重ねるコップ
1〜2歳、入れ子になるコップやプラスチックの保存容器で。コップを重ねて入れさせてみましょう。入らないときは「これは大きすぎるね。小さいのにしてみよう」と声をかけます。ここでは、試して失敗することが大切なので、手を出したくなっても我慢です。
18〜24か月のための算数あそび
数の言葉をいくつか言える子も出てきて、多くの子が「じぶんで!」とやりたがります。
5. 何でも2つずつ
着替えのとき、18か月から。進めながらペアを教えます。2つのくつ、2つの手、2つの耳、2つのミトン。「こっちの足に1つ、あっちの足に1つ」。くつを足に1つずつ合わせるのは、数えるときに使う1対1の考え方と同じです。
6. 型はめと最初のパズル
あそびの時間、18か月から。そばに座って、回す・はめるを言葉にします。「くるっと回してみよう。角は合うかな?」クイズにせず、形の名前を教えてあげます。2歳の子を家で4歳ごろまで観察した研究では、パズルで遊んでいた子のほうが、あとの形を回す課題で成績がよく、4歳半の時点で、遊んでいなかった子を上回っていました。
7. 指で数える歌
車での移動や待合室で、18か月から。知っている数え歌を歌いながら、数に合わせて指を1本ずつ立てます。ゆっくり歌い、最後の数でぴたっと止めると、答えのように聞こえます。
8. 大きい・小さいのお散歩
外で、18か月から。葉っぱか石を2つ拾って「どっちが大きい?」と聞きます。次に、大きいほうを木の横にかざします。「木はずっと大きいね!」「大きい」は何と比べるかで変わるということを、見せてあげる機会になります。
2〜3歳のための算数あそび
おとなが手伝えば、この年ごろの多くの子は、少しの物を数えることや、ルールが1つだけのあそびを楽しめます。
9. おやつをお皿に数え入れる
おやつの時間、2〜3歳。クラッカーやりんごのスライスを、一緒にお皿に数え入れます。1つずつさわり、「いくつ?」と聞いて、必要なら答えを教えます。「5つ! クラッカー5枚ね」。最後の数が全部の数を表す、ということを、声に出して見せているのです。
10. お片づけ数え
あそびの終わり、2〜3歳。おもちゃを箱に戻すたびに、1つずつ数えます。少ない数が楽にできたら、4〜10この物に挑戦してみましょう。これは、ガンダーソンとレヴィンの研究で、あとの数の理解にもっとも強く関係していた集まりの大きさです。
11. 2つちょうだい
いつでも、2歳半〜3歳。「積み木を1つちょうだい」、次に「2つちょうだい」とお願いします。山ごと渡してきたら、一緒に数えて2つ選びます。3つに進むのは、2つが楽にできてからにしましょう。
12. パチパチ、ドンドンのパターン
音楽の時間や列に並んでいるとき、2〜3歳。パチパチ、ドンドン、パチパチ、ドンドンとやってから、止まって次の動きを子どもに任せます。どちらが先に始めるかを交代しましょう。
13. いちばん高いタワー
積み木あそび、2〜3歳。それぞれがタワーを作って、比べます。「どっちが高い?」両方のタワーの積み木を、一緒に数えましょう。
14. 数字みつけ
お散歩、お店、バスの中で、2歳半〜3歳。ドアやバスや値札にある数字を指さして、声に出して読みます。まだ読めなくて大丈夫です。書かれた数字がどこにでもあると気づくだけでいいのです。
1〜3歳の子と、どう数えればいい?
物を数えることは、上のあそびのほとんどの土台になる力です。次のように手助けしましょう。
- 少しから始める。 2つか3つの物を、一列に並べます。
- さわって言う。 1回さわって、数の言葉を1つ。子どもがどこまで数えたかわからなくなったら、数えた物を横へ寄せます。
- 全部の数を言う。 「いち、に、さん」のあとに、「あひる3羽」と添えます。
- 本物の物を、いろいろな場所で数える。 ぶどうも、車も、スプーンも数えられます。
- 集まりをゆっくり大きくする。 少ない数が楽になったら、4〜10この物に進みます。
数を飛ばしたり、同じおもちゃを2回数えたりするのは、覚えているあいだによくあることです。直さずに、もう一度一緒に数えましょう。下の画面で、同じ「さわって数える」を試せます。タップするたびに1つの物に数が付き、最後の数が全部の数になります。お子さんと並んで座り、一緒に数を言ってみてください。
毎日の暮らしにある算数
そのための特別な時間はいりません。いつもしていることの中で言える言葉を紹介します。
| いつもの時間 | かけられる言葉 | 算数の考え方 |
|---|---|---|
| 朝ごはん | 「ボウルに、スプーンを1本ずつね」 | 1対1の対応 |
| 着替え | 「くつが2つ。1、2!」 | 小さな数、ペア |
| お風呂 | 「このコップはいっぱい。今はからっぽ」 | 量とかさ |
| 階段を下りるとき | 「4、3、2、1、おしまい!」 | 逆に数える |
| 洗濯物 | 「きみのシャツは小さいね。わたしのは大きいね」 | 大きさの比べ |
| お買い物 | 「りんご3こを袋に入れよう」 | 集まりを数える |
| お片づけ | 「車5台が箱に入ったよ。1、2、3、4、5」 | 数えることと全部の数 |
| 寝る前 | 「あと2ページで、おやすみね」 | カウントダウン、時間 |
画面、アプリ、1〜3歳の子
1〜3歳では、手を使ったあそびが先です。アメリカ小児科学会の2016年の声明「幼い子どもとメディア」は、メディアを子どもと一緒に使うこと、ほかの健全な活動の時間を残すことを大切にしています。このページの数えるウィジェットも同じように、並んで試して、話しながら使ってください。
私たちのアプリ、Math Learnerは3〜10歳向けにつくられているので、3歳未満のお子さんにはおすすめしていません。3歳から使える Numbers ワールドは、まず泡を数えるところから始まり、次に数字と量を結びつけます。レッスン中には、フクロウのPipが反応したり話しかけたりします。各ワールドの最初の15レベルは無料で、レッスンは1日1回、広告もアカウントもありません。時期が来たら、iPhone、iPad、Androidで入手できます。
1〜3歳の算数のあとは?
3歳ごろになると、多くの子が幼児の算数あそびのガイドにあるあそびに進む準備ができてきます。もう少しあとには、数字を書いたマスの列を進む、かんたんな算数ボードゲームもできるようになります。少し大きい子向けのカードやサイコロのアイデアは、無料の算数ゲームの一覧にあります。
子どもが大きくなっても、同じ習慣を続けましょう。本物の物を数えて、最後に全部の数を言い、楽しいうちにやめることです。
保護者からよくある質問
子どもは、いつごろから数えはじめますか?
数の言葉を順番に言うことが先で、その言葉の意味がわかるのはあとになることが多いです。2〜3歳の子どもを対象にした研究では、「いくつ?」と聞かれて最後に数えた数で答えられたのは、たいてい年上の子だけで、平均年齢は3歳半ほどでした。2歳で唱えるだけでも、あとから「いくつ」がわかるようになっても、どちらもふつうのことです。
数えるときに数を飛ばしても、心配ですか?
いいえ。「1、2、5」と数えたり、同じおもちゃを2回さわったりするのは、数えることを覚えるあいだによくあります。間違いをその都度直さなくて大丈夫です。同じ物をもう一度一緒に、ゆっくり1つずつさわりながら数えて、最後に全部の数を言いましょう。最後まで数えるのを何度も聞くことが、まねをするお手本になります。
1歳の子には、どんな算数の力が必要ですか?
1歳の子に、算数のチェックリストはいりません。この年齢の子は、手を使って大きさ、場所、量を確かめています。入れたり出したり、重ねたり、中に入れたり。そこに「もっと」「ないない」「大きい」「中」などの言葉を添えて、動きに名前をつけてあげましょう。
1〜3歳の子に、算数アプリは使ってもいいですか?
1〜3歳では、本物の物を使った毎日のあそびが先です。アメリカ小児科学会は、メディアは子どもと一緒に使うこと、ほかの活動の時間も残すことを大切にしています。画面を使うなら、横にならんで座り、見えるものを話しながら、短い時間にしましょう。
1〜3歳の子の算数あそびは、どれくらいの長さがいいですか?
1回は数分にして、子どもがまだ楽しんでいるうちにやめましょう。ここで紹介するあそびの多くは、おやつやお片づけなど、いつもしていることの中に入るので、特別な時間はいりません。短いひとときを1日に何度か重ねると、力になります。
参考資料
- Levine, Suriyakham, Rowe, Huttenlocher and Gunderson (2010). What counts in the development of young children's number knowledge? Developmental Psychology.
- Gunderson and Levine (2011). Some types of parent number talk count more than others: relations between parents' input and children's cardinal-number knowledge. Developmental Science.
- Wynn (1990). Children's understanding of counting. Cognition.
- Levine, Ratliff, Huttenlocher and Cannon (2012). Early puzzle play: a predictor of preschoolers' spatial transformation skill. Developmental Psychology.
- AAP Council on Communications and Media (2016). Media and Young Minds. Pediatrics.


